「熟考できる」という内向性の才能がマイナスに働いて、
ネガティブ思考に陥ってしまうときや、自信を無くしてしまうときに
参考になる話を聞きました。
先日、脳科学者岩崎一郎さんの講演に行ってきたので、
その講演の内容と内向性を絡めた私なりの解釈をシェアします。
レジリエンスとは
回復力・適応力・しなやかさ、などと訳される。「逆境を乗り越える力」。不安や心配などネガティブな感情を否定せずまずは受け止め(「感情認知」)
出来事に対する解釈を変えるプロセスを踏むので、
単純なポジティブシンキングとは異なります。
岩崎先生曰く、
京セラの創業者でJALの再建の立役者でもある稲盛和夫さんの経営哲学にも、
レジリエンスなど脳科学の要素がふんだんに盛り込まれているそうです。
脳のアクセルとブレーキを上手に使う
アクセル:左のおでこ部分(左前頭前野)→前向き思考
ブレーキ:右のおでこ部分(右前頭前野)→後ろ向き思考
行動できなくなります。(重度の場合は鬱になってしまうことも。)
その反面、アクセルが効きすぎると、暴走し後先考えずに行動してしまうことも。
車と同じように、人も、アクセル・ブレーキ両方が必要。
程よいバランスでブレーキを緩めアクセルを踏み続けるコントール力が
「レジリエンス」なのだと、私は感じました。
内向性の強い人は、ひとつひとつのことをしっかり受け止め熟考する傾向があります。
ときには、必要以上にブレーキをかけてしまうことがあるかもしれません。
でも、心がけ次第で自分でコントロールすることが可能です!
自分がどちらに力がかかっているのか、まずは客観的に見てみると良さそうです。
アクセルを活性化する方法
①過去の良かったこと・成功体験を具体的に思い出す
五感を使って臨場感があればあるほど、その効果は増すそうです。②過去の辛かったことをプラスに転換する
例えば、「恋人に振られたのは悲しかったけど、そのおかげで相手の気持ちを考えられるようになった!」というように、捉え方をマイナスからプラスにくるっと変える方法。
ただ、実際は難しいですよね…。
特にマイナス思考が強くなかなか思考の転換ができないときには、
信頼できる人に声がけしてもらうことがおすすめだそうです。
(例:「あなたが優しくなれたのは、あのときの失恋のおかげだよ!」)
③夢を語る
嬉しい・ワクワク・ドキドキ、といったポジティブなイメージで、制限なく自由に発想を巡らせ、それを言葉にして誰かに言う手法です。
夢が「誰かのため」「他者のため」であると、より効果的とのこと。
(私心がないと、脳が落ち込みやすい=回復しやすい)
※とは言っても、多くの人はまずは”自分を満たすこと”を挙げるので、
最初は大義名分がない目標しか思い浮かばなくても大丈夫だそうです。
④自分を支え伴走してくれる人を得る
同じものに興味を持ち続ける能力がある人には逆境を乗り越えるポテンシャルがあるのですが、(粘り強く考えるのが得意・好きな内向型タイプの人には朗報ですね!)
さらに、それを支えてくれる人がいるとレジリエンスが強くなるそうです。
(例:スポーツ選手とコーチ・塾の個別指導の先生と生徒・夫婦など)
⑤チームをつくり力を合わせる
対等に発言でき、お互いを理解し合い、一体感があるチームにおいて、メンバー全員の脳が活性化。(「集合知性」)
関わりの中でお互いの力を引き出し、切磋琢磨し、相乗効果でみんなが力を発揮できるそうです。
その力は、ひとりずば抜けた天才がいるチームにも増すとの研究結果も出ているのだとか。
ひとりで頑張らなくてもいい。誰かに頼ってみよう。
レジリエンスを養うには、自らの力で自分をコントロールしなければいけないものだと思っていました。ですが、今回講演を聞かせていただき、他者の存在も大きな鍵になっていることを知りました。
誰かからの声がけやサポートが、自分のレジリエンスを高める大事な要素。
自分ひとりで頑張ろうとせず、人の力を借りてもいいんだと感じました。
内向性が強い人は、広く浅い関係性を築くのが得意ではない方も多いと思います。
(私もそうです)
無理して多くの仲間を作る必要はありません。
ひとりで悩んで八方ふさがりになっているのなら、
信頼できる大切な人に、少し頼ってみてください。
(場合によっては、カウンセリングなども有効的だと思います。)
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