約70%の人が外向型だと言われている世の中。
学校では集団行動や人前での発表を強制され、社会では雑談力やマルチタスクが求められて…
内向型は少数派ゆえに、肩身が狭い思いをした経験がある方も多いと思います。
私もそうでした。
考えをまとめたり理解するのに時間がかかって口下手で、
大人数の場や知らない場所に行くのに疲弊してしまう自分は劣っているのだと、
コンプレックスを感じていました。
でも、内向型・外向型という概念があるということ、
そして、それを決定するのは個人の才能ではなく
先天的な脳のつくりの相違だということを知って、
ふわっと心が軽くなった感覚を、今でも覚えています。
見方を変えれば、「3分の1は内向型が存在する」ということ。
意外と身近にも内向型仲間がいるんだと思うと、少し気持ちが楽になりませんか?
生まれ持ったものが違うのだと知ると、外向型になろうと無理するのが馬鹿馬鹿しくなりませんか?
内向型である自分を受け止めて、それを活かす生き方をしていくには、
まずは自分を知りましょう。
内向型と外向型の違いをまとめてみました。
まずは…自分の内向度を診断してみよう!
著書『内向型を強みにする』から引用して、診断テストをご紹介します。当てはまる項目がいくつあるか、数えてみてください。
1、休息が必要なときは、グループで過ごすよりも、自分だけか、二、三人の親しい人と過ごすほうが好ましい。
2、プロジェクトに携わるときは、細切れでなく、まとまった長い期間を与えてもらうほうがいい。
3、話をする前に予行演習を行うことがよくあり、ときには自分用にメモをつくる。
4、概して、話すより聞くほうが好きだ。
5、人から、物静かだ、謎めいている、よそよそしい、冷静だと思われることがある。
6、祝い事は、大きなパーティーを開くより、ひとりの人か、数人の親しい友達だけでしたい。
7、通常、返事をしたり、話したりする前には、考えなくてはならない。
8、たいていの人が気づかないような細かなことに気づく。
9、ふたりの人が喧嘩をした直後には、緊迫した空気を感じる。
10、何かすると言ったら、ほとんどの場合、そのとおり実行する。
11、仕事に締め切りや緊急性があると、不安を感じる。
12、あまりに多くのことが同時進行していると、朦朧(もうろう)としてしまう。
13、何かに参加するかどうか決めるのは、しばらく見学してからにしたい。
14、長期的な人間関係を築くほうだ。
15、他人の邪魔をするのは好きでない。邪魔されるのも好きでない。
16、たくさんの情報を取りこんだときは、整理するのにしばらく時間がかかる。
17、刺激の多すぎる環境は好きでない。世間の人がなぜホラー映画を見にいったり、ジェットコースターに乗ったりするのか、さっぱりわからない。
18、匂い、味、食べ物、天候、騒音などに強い反応を示すことがある。
19、創造的で想像力に富んでいる。または、そのいずれかである。
20、たとえ楽しんだとしても、社交的な催しのあとは消耗してしまう。
21、人を紹介するより、紹介されるほうが好きだ。
22、人のなかや活動の場に長くいすぎると、不機嫌になることがある。
23、新しい環境には、しばしば居心地の悪さを感じる。
24、人に家に来てもらうのは好きだが、長居されるのは好きでない。
25、怖くて折り返しの電話をかけられないことがよくある。
26、人と会ったり、突然発言を求められたとき、頭が空っぽになることがある。
27、ゆっくりと、あるいは、とつとつとしゃべる。疲れているときや、考えながら話そうとしているときは、特にその傾向が強くなる。
28、ちょっとした知り合いは、友達とは考えない。
29、きちんとしたかたちになるまで、自分の作品やアイデアは他人に披露できないと感じる。
30、周囲の人に、自分で思っているよりも頭がいいと思われて、驚くことがある。
当てはまる項目が0~9個だと外向型寄りで、20~30個だと内向型だそうです。
いかがでしたか?
(ちなみに私は、22個「はい」と答えました!)
内向型と外向型の先天的な違い
①脳
【内向型】扁桃体(感情の中枢)の反応が高い=刺激に敏感→注意し深く考える傾向がある
【外向型】
扁桃体の反応が低い
②遺伝子
【内向型】D4DR遺伝子(新奇性追求遺伝子)が短い=ドーパミン(意欲や快感を得る機能を担う脳内ホルモン)を感じやすい→少しの刺激で十分
【外向型】
D4DR遺伝子(新奇性追求遺伝子)が長い=ドーパミンを感じにくい→多くの刺激を求める
③脳内の情報処理経路
【内向型】・6箇所を通り、長く複雑→外向型に比べ情報処理に時間がかかる
・記憶・問題解決・計画性に関わる各部を経由→情報処理時に自分の思考や感情に注意を向ける
【外向型】
・4箇所を通り、短くシンプル→内向型に比べ情報処理に時間がかからない
・視覚・聴覚・触覚・味覚が処理される各部を経由→情報処理時に外部から得る感覚的な情報に注意を向ける
④神経伝達物質(神経細胞間の情報の受け渡し役)
【内向型】アセチルコリンが流れる→内省やくつろぎを求める
【外向型】
ドーパミンが流れる→活動や刺激を求める
内向型と外向型の主な特徴
エネルギー源
【内向型】自分の内側(内省・熟考・アイデアなど)【外向型】自分の外側(人との会話・体験など)
人間関係
【内向型】適度な距離があるほど親密度を感じる【外向型】距離感が近いほど親密度を感じる
知識や興味・経験
【内向型】「狭く深く」を好む傾向がある【外向型】「広く浅く」を好む傾向がある

内向型と外向型に優劣はなく、性質の違いでしかありません。
自分は内向的なのか外向的なのか、無理に白黒つける必要もありません。
環境やタイミングによって内向度も変わりますし、
内向的であっても、外向的な要素はゼロではないからです。
思考・行動の癖や自分なりのペースを知って、上手に向き合っていきましょう!
コメントを残す